バチカンにパレスチナ大使館開設、法王とアッバス議長が会談
(CNN) ローマ法王フランシスコとパレスチナのアッバス議長がこのほどバチカンで会談し、在バチカン・パレスチナ大使館の開設を発表した。
パレスチナの通信社WAFAによると、アッバス議長は14日、大使館開設に際し「聖地(パレスチナ)の公正かつ恒久的な平和のために法王庁が役割を果たし、バチカンに初のパレスチナ大使館を開設したことに感謝する」と語った。
パレスチナのカシシーエ駐バチカン大使も大使館の開設を「パレスチナの人たちにとって素晴らしい功績」と評価している。
バチカンにはイスラエルなど多くの国が大使館を置く。ローマ法王庁はパレスチナとイスラエルの2国家共存を支持しており、2012年11月の国連決議でパレスチナが「オブザーバー国家」に格上げされて以来、パレスチナを国家と呼ぶようになった。
フランシスコ法王は15年5月の公式文書でパレスチナを正式に国家として承認。同年には2人の修道女を近代で初のパレスチナ人の聖人として認定した。
国連総会が15年9月に採択した決議では、「パレスチナ国」とバチカンの旗を国連本部や国連事務所に掲揚することが承認された。
フランス・パリでは15日、イスラエルとパレスチナの和平プロセス再開に向けた国際会議が開かれ、米国務省のケリー長官など70カ国あまりの代表が出席。イスラエルは不参加を表明していた。