独大統領にシュタインマイヤー氏、トランプ氏に批判的立場
(CNN) ドイツ連邦議会は12日、ガウク大統領の後任に社会民主党(SPD)のフランクワルター・シュタインマイヤー氏(61)を選出した。
シュタインマイヤー氏は議会での投票の結果、1253票中931票の賛成多数で選ばれた。
同国では国政の実権を首相が握り、大統領は形式的、象徴的な存在にとどまる。現職のガウク氏は再選を目指さないと表明していて、3月18日に退任する予定だ。
シュタインマイヤー氏は選出後、「わが国は世界の多くの国にとって希望の錨(いかり)になっている」と語った。
同氏はトランプ米大統領に対する批判的な立場で知られる。昨年8月にはトランプ氏を「憎しみの伝道師」と呼び、大衆に迎合する欧州の右翼指導者らに似ていると非難した。トランプ氏が北大西洋条約機構(NATO)を「時代遅れ」と評したことにも懸念を表明している。
欧州連合(EU)首脳会議のトゥスク常任議長(大統領に相当)はシュタインマイヤー氏に贈った祝いの言葉の中で、欧州が「重大な局面」を迎えていると指摘。「欧州の結束がかつてないほど重要になっている。ドイツの継続的な貢献に期待する」と述べた。英国のEU離脱や、圏内各地で高まる反EU感情を踏まえた発言とみられる。