米空母、朝鮮半島向かわずインド洋に移動 連絡ミスか

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米空母カール・ビンソンを主軸とする打撃群がインド洋に向かっていたことが明らかに

米空母カール・ビンソンを主軸とする打撃群がインド洋に向かっていたことが明らかに

(CNN) 北朝鮮による挑発行為への対抗措置として、シンガポールから朝鮮半島近海へ派遣されたはずの米原子力空母カール・ビンソンが、実際は逆方向にあるインド洋での演習に向かっていたことが19日までに分かった。

米国のある政権高官は、国防総省とホワイトハウスの間に連絡ミスがあったとの見方を示している。

米太平洋軍司令部は今月8日、カール・ビンソンを中心に編成する打撃群がシンガポールを出港し、西太平洋へ移動すると発表した。米軍当局者はCNNに、北朝鮮の牽制(けんせい)が目的だと語っていた。

これを受け、トランプ米大統領はテレビ局とのインタビューで「艦隊を送り込んでいる。とても強力だ」と語った。数人の側近らも空母派遣に言及した。

北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は空母配備を「無謀な侵略行為にほかならない」と非難していた。

しかし太平洋軍司令部の発表直後、複数の米当局者がCNNに、打撃群はまずオーストラリア海軍との軍事演習を予定通りに済ませる予定だと語った。一方、マティス国防長官は先週の記者会見で、演習は中止されたと発言。国防当局者らがこれを打ち消し、中止されたのはオーストラリアへの寄港だと修正するなど、情報が交錯していた。

複数の国防当局者がCNNに語ったところによると、打撃群は今月末までに朝鮮半島近海に到着する見通しだという。

今回派遣された打撃群は、戦闘機を60機あまり搭載できるカール・ビンソンをはじめ、ミサイル駆逐艦の「ウェイン・E・マイヤー」と「マイケル・マーフィー」、ミサイル巡洋艦「レイク・シャンプレイン」などで構成されている。

一方、北朝鮮は米海軍が朝鮮半島周辺に空母を派遣したことに反発。シリアの空軍基地に対してミサイル攻撃を行ったことなども踏まえ、米国が「危険な状況」をつくり出しており、「世界の平和と安定に重大な脅威を及ぼしている」「朝鮮半島情勢を戦争の瀬戸際まで追い込んでいる」などと非難している。

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