仏検察、ルペン氏への予備捜査に着手 討論会での発言めぐり
パリ(CNN) フランス大統領選の決選投票に向けたテレビ討論会で、極右候補のマリーヌ・ルペン氏が、対立候補のエマニュエル・マクロン氏についてカリブ海のバハマにオフショア口座を持っている可能性があると主張したことを受け、マクロン氏は5日までに、検察当局に告訴した。パリ検察が予備捜査に着手している。
3日に行われたこの討論会は、7日の決選投票を前にした最後のものだった。
検察はCNNの取材に、マクロン氏からの告訴を受けて予備捜査に着手したと言及。有権者を驚かせたり欺いたりする目的で風説を流布した疑いのほか、偽造文書使用などの容疑でも調べを始めていると明かした。金融犯罪を扱う部門が捜査を担当しているという。
マクロン氏の広報責任者はルペン氏の批判について、選挙戦の最後に再びマクロン陣営のかく乱を狙ったものだと指摘。「公式の選挙活動期間が終わる48時間前という時期に周到に画策されていた」と述べた。
ルペン氏は4日、北西部ブルターニュ地方への遊説中に抗議者から卵を投げつけられた。CNN提携局のBFMTVによると、同地方の町ドル・ド・ブルターニュの現場には約50人が集まり、卵を投げつけたり、「ファシストは出て行け」と叫んだりしたという。