NATO目標のGDP比の国防費2%、最多18カ国が今年達成へ

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NATO国防相級会合の開催を前に記者会見に臨むストルテンベルグ事務総長/Yves Herman/Reuters

NATO国防相級会合の開催を前に記者会見に臨むストルテンベルグ事務総長/Yves Herman/Reuters

(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は17日までに、加盟する31カ国のうち18カ国が今年、国内総生産(GDP)比で国防費の目標数値とする少なくとも2%を達成する見通しであることを明らかにした。

ベルギー・ブリュッセルでのNATO国防相級会合の開催を前に述べた。実現すれば、この政策目標を実現させた国の数は過去最多になると説明。わずか3カ国のみだった2014年からは6倍の水準になるとした。

NATO加盟国の防衛費の規模については、ホワイトハウスへの返り咲きを狙うトランプ前米大統領が最近の選挙集会で、防衛費を相応に負担しない加盟国への攻撃をロシアに促すかのような言動を示し、物議を醸してもいた。NATOは集団防衛を存在基盤の中核としており、この原則を揺るがしかねない意見ともなっていた。

ストルテンベルグ事務総長はトランプ氏の発言を受け、欧米の兵士が遭遇するリスクを高めると批判。同盟国による相互防衛の順守に背く意見の表明はいかなるものであっても全員の安全保障を損ねるものと反発した。

ただ、事務総長は14日、防衛費を十分に手当てしていない加盟国への批判には「正当な部分もある」との見解を示した。この批判は歴代の米政権が欧州の加盟国やカナダに対し示してきたものだとし、「我々はNATO内で負担の公正な分担がなかったことを目にしてきた」とも認めた。

NATO加盟国は10年前、それぞれの国防費支出をGDP比で2%まで増大することを決めた。この目標数値に近くたどり着きそうな加盟国はドイツで、24年の国防予算で1990年代の初期以降、初めて達成する見通しを発表していた。

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