医師が大規模デモ、医学部定員増に抗議 韓国

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大学医学部の定員を増やす政府の計画に抗議する医師ら=3日、ソウル/Chung Sung-Jun/Getty Images

大学医学部の定員を増やす政府の計画に抗議する医師ら=3日、ソウル/Chung Sung-Jun/Getty Images

(CNN) 韓国の首都ソウルで3日、大学医学部の定員を増やす政府の計画に抗議する医師らが数千人規模のデモを展開した。

韓国政府は先月、高齢化と地方の医師不足への対応策として、医学部入学の定員を2025年度以降、現行の約3000人から約5000人に増やす計画を発表した。

医師らはこれに対して、安易に医師を増員するより、医療体制が直面する幅広い課題に対応する必要があると反発。

問題点として、特定の分野への人材の偏りや政府が負担する医療費の額、多数の医学生を受け入れる態勢の整備などを挙げている。

政府の計画に抗議して、低賃金や長時間労働に不満を募らせていた研修医ら約8000人が先月21日、辞表を提出して職場を放棄した。その後さらに1000人が辞職している。

尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は同27日の記者会見で、子どもや高齢者、障害者らを守ることは医療福祉政策の根幹に直接かかわり、交渉や妥協の余地はないと主張。計画は撤回しないとの立場を確認した。

米ギャラップの世論調査によると、医学部の定員増には回答者の76%が賛成している。

政府は27日、研修医らに職場復帰を命じ、従わなければ医師免許を停止することもあり得ると警告した。

だが医師側は辞職を支持し、要求を押し通す構えを示している。

保健省によると、抗議行動による欠員を補充するため、軍の医師や看護師らが代わって診療に当たることが法的に認められた。

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