英語ができない人は走れ
ドーパミン英語学習もダイエットも他人を巻き込めば更なる効果が期待できる
がんばろう!でもがんばれない。だったら、走ってしまってドーパミンを出せということになる。鼻歌混じりのスキップをしながら、落ち込んだ気分になれないように、運動はドーパミンを促成し、快感を生む。この気持のいい瞬間に英語学習をぶつけていく。もちろんエネルギーを消費しながら英語を勉強すれば、理論上カロリー消費も期待できる。
英会話学習とダイエットは一見無関係のようで、たくさんの共通点をもつ。まずは心のマネージメントで非常に似ている側面がある。あとは、体全体を動かすことでも深く繋がっている。
英語もダイエットも一日程度では何の効果もでない、それはコツコツ型の継続性を要求するものだからだ。そうすると、人間たった一人では喜べないのだから、他人を巻き込む必要が生まれる。他人を巻き込むことで、会話が生まれ、喜びの分かち合いが生まれる。
英語もダイエットも根底にある心理は、英語が話せる自分がかっこよく見られる。痩せた自分は他人からの評価が高い。といった、どうしても外的な評価が深層にある。自分が、他人から”いいね!”を押されたいがゆえに行う行動に似ている。世界にあなた一人だけ存在しているならば、英語も、ダイエットも要らない。つまり、自分の為に英語とダイエットが必要なのではなく、他人との関係性が作り出す作業だと言える。だからこそ、自分の達成したいことに、他人を巻き込むことが必然となる。他人と共感を分かち合えば、更に幸福物質が増す。
自分の家で静かにやればいい宿題を、わざわざうるさいカフェで宿題をする行動にでるのは、自分一人だけではどうしても心が折れるからだ。周りの視線が自分をシャッキっとさせる。つまり、他人との繋がりなくして学習は難しいのだ。
ここでまとめとするが、喜びを自分のものだけにしない。これさえ守ればすべてうまくいく。運動→快感→他との喜びの共有の流れさえ守れば、英語は無理なく身に付き、ダイエットもこの理論に当てはめることができる。
自分を喜ばせ、他人をも喜ばせる。快感は自分だけ感じるものではないとする。英語を心のそこから自分が楽しいと感じれば、巻き込まれる人も楽しくて、その人もドーパミンが出て快感を感じる。ビジネスシーンに応用すると、快を感じる相手からサービスを受けようと思うだろう。そうすれば、お金のやりとりも自然に生まれる。喜びが生まれるところに所は消費購買行動が起こることが多いのだ。人は、自分を喜ばせるものを買うし、だれかが喜んでくれるものが売れる。だから、喜びにフォーカスすることで、自分も他人も富ませることができるのだ。
【著者紹介】
溝江 達英(みぞえ たつひで)
カナダ ラヴァル大学文学部日本語科主任
早稲田大学第一文学部、一橋大学大学院言語社会研究科を経て、カナダ ラヴァル大学文学部言語学科博士課程修了。言語学博士(Ph.D)
英語スピーチコンテスト優勝経験を持つ。英語に加え、仏、独、西、伊、露語も堪能な言語学者である。