紙を折るだけで顕微鏡に、専門家も太鼓判
昨年、ブラカシュ氏の研究チームは1万個のフォールドスコープを希望者に配布し、観察した結果を専用サイトに投稿させた。すると小学1年生によるバナナの種の観察から、便に潜む寄生虫の検知まで、さまざまな研究が寄せられた。
医療分野への応用も期待されている。血液由来の病気を迅速、安全に診断する安価なツールとして活用することがプラカシュ氏の夢だ。「ほぼ無料で配布できる病気の検知器具を作りたいと思っていた。このプロジェクトから生まれたのは、いわば使い捨ての顕微鏡検査だ」と同氏は語る。
残念ながら、現時点ではこの顕微鏡は配布されていない。研究チームは時期は未定としながらも、「ベンチャーを通して販売できるように努力している」という。