ボタン1つで台所が寝室に、「変形住宅」が登場 英
(CNN) ボタン1つで台所が消滅し、テーブルと椅子が床に格納されて天井からベッドが降りてくる――。英国の起業家がそんな住宅「ヨー!ホーム」を開発した。スペースに制約のある都市部で部屋の狭さを解消する狙い。
ヨー!ホームは広さ40平方メートルのワンルームの部屋が、居間、台所、ダイニングルーム、寝室、オフィスに切り替わる。床下収納付きで、バスルームは別にある。
開発したのは、すしチェーンの展開なども行っている英ヨー!社の創業者、サイモン・ウッドロフ氏。劇場公演などに使われる舞台装置の仕組みを利用して、家具を壁や床や天井に格納する仕組み。家具を動かす際に住人にぶつからないよう、センサーも取り付けた。
「小さなワンルームの部屋を、寝室が3~4室ある住宅にしたかった。こうしなければ、窮屈な狭い部屋に分けるしかない」と同氏は話す。
この住宅の設計は2012年に発表し、試作品の製作を経て、英マンチェスターで完成品を披露する準備を進めているという。
1戸当たりの価格は15万ポンド(約2750万円)。積み重ねて集合住宅を構成することもできる。ウッドロフ氏は「香港やニューヨークでは40階建てにしてもいい。地価が高い国では不動産開発業者がヨー!ホームで利益を上げられる」と話している。