新4元素の名称案公表、アジア初の「ニホニウム」も
(CNN) 化学分野で世界的権威をもつ国際純正・応用化学連合(IUPAC)は8日、元素周期表に新しく加わった4元素の名称案を公表した。5カ月の審査機関を経て正式決定する
名称案が公表されたのは「ニホニウム(元素記号Nh)」、「モスコビウム(同Mc)」、「テネシン(同Ts)」、「オガネソン(同Og)」の4元素。2015年12月30日にIUPACに認定され、これまではそれぞれ、113、115、117、118の原子番号で呼ばれていた。
この4元素が加わったことで、元素周期表は7列目が完成する。
元素の名称についてはIUPACが発見者に提案を呼びかけていた。IUPACは今年11月8日を期限として、名称案に対する一般からの意見を募る。
4元素とも自然界には存在せず、研究室で作成された。113番元素はアジアの国で発見された初の元素。森田浩介教授率いる理研仁科加速器研究センターが発見し、日本の国名にちなんだ名称が提案された。
残る115、117、118の3元素は、ロシアのドゥブナにある合同原子核研究所、米テネシー州のオークリッジ国立研究所、米カリフォルニア州のローレンスリバモア国立研究所が発見。モスコビウムの名称案は発見地のモスクワに、テネシンはテネシー州にちなむ。
オガネソンはロシア合同原子核研究所と米ローレンスリバモア国立研究所の共同研究チームが発見した元素で、名称案は超重元素の発見などで知られるパイオニア、ユーリ・オガネシアン教授に由来する。