スペースX、再利用ロケット打ち上げに成功 宇宙飛行史上初
ニューヨーク(CNNMoney) 米宇宙開発企業スペースXは30日、宇宙飛行史上初めて再利用ロケットの打ち上げを成功させた。ロケットが再利用できれば宇宙飛行のコストを大幅に引き下げることができ、スペースXにとっては大きな1歩となる。
現地時間の同日午後6時半ごろ打ち上げられた再利用ロケットは、地上約3万5000キロの軌道に衛星を送り込んで地球に帰還。打ち上げから8分後、大西洋上の無人ドローン船に着陸した。同社が海上に浮かべた基地へのロケット着陸を成功させたのはこれで6回目。
ロケットが着陸したドローン船の名称は「Of Course I Still Love You(もちろんまだ君を愛してる)」。スペースXが公開した映像では、同船が海上でロケットの帰還を待つ様子が流れ、続いていったん途切れた後に、船上に着陸したロケットの姿が映し出された。
ロケットから切り離された衛星は、打ち上げから32分後、無事軌道上に展開された。
スペースX経営者のイーロン・マスク氏は同社のウェブ放送の中で、「軌道級打ち上げ装置の飛行および再飛行が可能なことが実証された。これはロケットの中で最もコストがかさむ部分だった」と指摘。「宇宙飛行における究極の大革命だ」と自賛した。
今回の打ち上げ成功を受けてマスク氏は、次の目標として。24時間以内に1台のロケットを2度打ち上げることを目指すと表明した。
30日に打ち上げられたロケットは、2016年4月、国際宇宙ステーション(ISS)への物資補給の際に使われたものだった。この時も、打ち上げ後に同じドローン船の上に着陸していた。