全身白いワニが19個の卵産む、今夏にも孵化か 米動物園
アトランタ(CNN) 米南部フロリダ州にある自然動物園で、珍しい全身が白いアルビノ(先天性色素欠乏症)のワニが19個の卵を産んだ。今夏にもふ化するとみられており、同園では赤ちゃんワニの展示につながればと期待を寄せている。
卵の両親は「ワイルド・フロリダ・エアボーツ・アンド・ゲーター・パーク」にいる雌の「スノーフレーク」(25歳)と雄の「ブリザード」(14歳)のカップル。2匹ともアルビノで、2017年以来同園で暮らしている。
発情期前に2匹の行動に変化が見られたことから、交尾の可能性について期待が高まっていた。
ワニは卵を守る際にさまざまな困難に直面する。そのため、同園ではふ化の可能性を高めるために、卵を温度と湿度が調整されたふ卵器に移した。
専門家のアンドルー・ビドルさんによれば、カミアリやアライグマなどの天敵によって卵が破壊される危険性は常に存在する。フロリダの気温も卵には脅威だ。暑すぎても寒すぎてもふ化の過程に影響が出る。また、ワニの赤ちゃんは非常に小さいことが多く、明るい色をしているため肉食動物に狙われやすいという。
同園によれば、ふ卵器によってふ化の確率は約60%から約95%に上昇した。
気温にもよるが、ワニの卵はふ化までには約60日かかる。卵がかえっても、赤ちゃんたちを両親のもとに返す予定はないという。ビドルさんによれば、アルビノのワニは若いころとても脆弱(ぜいじゃく)で視力も弱く、日焼けすることもある。
同園では、ふ化がうまくいけば、ワニの赤ちゃんの展示も行えるかもしれないと期待を寄せている。