タコも夢を見る? 眠りながらの変色は「活発な睡眠」の証しか
タコの脳の構造は人間とは大きく異なるが、ある程度哺乳類と同じような機能も持っている。研究チームによれば、タコには問題解決能力などの高度な認知能力があるという。
研究チームは研究室でタコの動画を撮影し、50日以上にわたって行動を観察した。
タコたちは目覚めている時は非常に弱い刺激にも敏感に反応するのに対し、睡眠状態に入ると視覚的または触覚的に強い刺激を与えない限り行動反応を起こさなかった。
タコはカムフラージュやコミュニケーションの目的で変色する。しかし睡眠中は環境要因による変色は起きなかった。睡眠中の色の変化は独立した脳の活動によるものと研究チームは推測する。
観察の結果、タコたちは静かな睡眠がしばらく続いた後に活発な睡眠を経験していることが分かった。
ただし「タコたちがもし本当に夢を見ているとしても、人間のように複雑で象徴的な筋書きを経験しているとは思えない。『活発な睡眠』が続く時間は非常に短い(通常は数秒から1分程度)」「もしこの状態の間に夢を見るとすれば、小さなビデオクリップかGIFのようなものだろう」と研究チームは解説している。