茎に通した人間の椎骨、約200本発見 略奪で破壊された遺骨修復か ペルー
アシの茎に通された椎骨を調べた結果、略奪によって破壊された遺体を修復するために制作された可能性があることが判明。放射性炭素年代測定を行ったところ、椎骨をアシの茎に通す作業は、遺体が最初に埋葬された後に行われていたことが分かった。
「茎に通した椎骨は、墓荒らしに対して死者を復元するためにつくられたと思われる」とボンジャース氏は解説する。「茎に通した椎骨は、欧州の直民地化に対する直接的な、儀式化された、先住民の反応だったことが、我々の調査で分かった」
チンチャ峡谷の先住民にとって、死後も完全な姿を保つことは極めて重要だった。近郊の先住民族チンチョロ人は、エジプトより何千年も前から、死者を弔うミイラ制作の技術を持っていたことで知られる。
アンデス山脈のミイラが欧州人によって破壊されると、先住民は破壊された遺体からできる限りの部位を救い出し、新しい儀式を形成した。
今回見つかった茎に通された椎骨も同様に、略奪で破壊された遺体を修復して形を整えようとしたものだった可能性がある。