ブラジル大統領、サッカー南米選手権の受け入れを明言
ブラジル・サンパウロ(CNN) 南米ブラジルのボルソナーロ大統領は1日、サッカーのコパ・アメリカ(南米選手権)を同国で引き受ける考えを明らかにした。しかし、ブラジルは新型コロナウイルスの流行に苦慮している。
ボルソナーロ大統領は、連邦政府の責任として、コパ・アメリカはブラジルで開催されると述べた。大統領はまた、「新型コロナウイルスの流行が始まってから言い続けているが、新型コロナウイルスによる死者は残念だ。しかし、われわれは生きねばならない」と語った。
南米サッカー連盟(CONMEBOL)は今週に入り、大会の開催地をアルゼンチンからブラジルへ変更したと発表して、「ブラジルへの扉を開いてくれたことに感謝する」とボルソナーロ大統領に謝意を表明していた。
大会の開幕まですでに2週間を切っている。
CONMEBOLはアルゼンチンが開催地から外れた理由を明らかにしていないが、アルゼンチンでは現在、新型コロナの感染が拡大傾向にあり、1日当たりの新規感染者は7日間平均で3万人を超えている。ただし、新型コロナはブラジルでも猛威を振るっており、開催地として適格かどうかを疑問視する声もある。
ボルソナーロ大統領によれば、ブラジルサッカー連盟(CBF)からアルゼンチンが大会の引き受けができないとの情報がもたらされ、ブラジルで開催が可能か尋ねられたという。大統領によれば、最初の答えは「イエス」だった。閣僚も全員一致でこの決断に賛同したという。
一方で一部の地元政府当局者からは今回の大会引き受けの決断について批判の声も出ている。米ジョンズ・ホプキンス大学によれば、ブラジルでは過去1カ月だけでも新型コロナウイルスによる死者は5万6000人に上っている。流行が始まって以降の死者数は46万2791人と米国に次いで世界2位の水準となっている。