メラニア・トランプ米大統領夫人の母国スロベニアに、等身大の夫人の像が登場した。夫人と同じ病院で同じ月に生まれたという彫刻家が制作した。
米アーティストのブラッド・ダウニー氏が、チェーンソーで丸太を彫刻する「マキシ」ことアレシュ・ズペウツ氏のドキュメンタリーを撮影し、その一環として彫刻の制作を依頼した。
像はメラニア夫人とズぺウツ氏の故郷の小さな町セブニツァから約8キロ離れた村のはずれにある。台座の上に、トランプ氏の大統領就任式で夫人が着たのと同じ青いドレス姿で立っている。
ドキュメンタリーは最近、ダウニー氏が開いた独ベルリンでの個展に出品された。スロベニアの首都リュブリャナで予定している個展でも流すという。
ダウニー氏は数カ月かけてズぺウツ氏にインタビューした。ズぺウツ氏はこの中で、メラニア夫人は生まれた時も場所も同じなのに、自分と全く違う人生をたどってきたことを認めている。
ギャラリーのキュレーターによれば、スロベニアの労働者階級の一員と米国のファーストレディーを対比させることで米国や欧州、さらに世界の課題があぶり出されるという。
JURE MAKOVEC/AFP/AFP/Getty Images
ダウニー氏はCNNとのインタビューで、反移民のトランプ氏が英語を母国語としない移民女性と結婚したのは「あからさまな矛盾」だと指摘。さらに、メラニア夫人の像が制作されたのは世界で初めてだと主張した。
像に対する地元からの評価はまちまちだ。ある住民は仏AFP通信に、「パロディーだとしたら成功例だ。私たちはただ笑い、同時にトランプ夫妻のひどい評判に頭を抱えるだけ」と話した。