大気汚染物質を分解する塗料で、世界13都市に壁画を制作するプロジェクトが進んでいる。靴メーカーの米コンバースによる「コンバース・シティー・フォレスト」だ。
壁画に使われる光触媒塗料には、空気をきれいにする機能がある。
タイの首都バンコクに出現した壁画の制作には、国内のアーティスト2人が参加した。中央に描かれた2つの手は団結を象徴している。コンバースによれば、壁画全体で樹木150本分の空気浄化効果がある。
ポーランドの首都ワルシャワでは、地下鉄駅正面の看板のない一画に、花とスマイルマークを組み合わせた壁画が掲げられた。制作を担当したのは地元のグラフィックデザイナー、ダヴィット・リスキー氏と壁画アーティストのマチェク・ポラック氏だ。空気浄化の効果は樹木780本分に相当する。
ポーランド首都ワルシャワでの作業の様子/courtesy Good Looking Studio
リスキー氏は「より良い未来という私の夢が十分に反映された作品。都市と自然が互いに補い合って共生するイメージだ」と話す。
プロジェクトでは今後シドニー、マニラ、サンパウロ、ジャカルタ、ベオグラード、リマ、サンティアゴ、ヨハネスブルク、メルボルン、ボゴタ、パナマ市の各都市で、環境にやさしい技術を使った壁画を制作する予定だ。