高級ブランドの米コーチと仏ジバンシィは12日、Tシャツのデザインが「一つの中国」原則を損なうとの指摘が寄せられたことを受け、中国の消費者に謝罪した。前日にはイタリアのヴェルサーチェが同様の謝罪に追い込まれたばかり。
中国のインターネットではこの日、コーチとジバンシィのTシャツの画像が拡散し始め、SNSユーザーがボイコットを呼び掛ける事態になっていた。いずれのデザインも香港を中国の一部と明記しない一方、台湾については独立国と暗に示唆しているように取れる。
/via Weibo
この前日には、香港とマカオを国と表記したように見えるTシャツを巡り、ヴェルサーチェが謝罪を余儀なくされた。
コーチはソーシャルメディアを通じ即座に対応し、「中国の主権と領土の一体性を尊重し支持する」と表明。問題のTシャツは昨年のもので、すでに「世界の全販売経路」から撤去したと主張した。
そのうえで「この誤りの重大さを十分認識しており、大変遺憾に思う」「コーチは中国での長期的成長に注力している。中国の国民感情を尊重する」としている。
ジバンシィも中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」で謝罪を表明。「人的過失やミスがあれば修正し、直ちに予防措置を取る必要がある」とし、「ジバンシィは常に中国の主権を尊重しており、『一つの中国』原則を固く順守する」と述べた。
/Farfetch