プラハのパブ巡りツアー禁止、やかましすぎる観光客に住民大迷惑 チェコ
(CNN) 歴史的建造物と並んでビールでも有名なチェコの首都プラハが、深夜のパブ巡りツアーを禁止すると発表した。
欧州の主要観光地では、地元住民の生活の質に与える影響を懸念して、観光客を抑制しようとする動きが相次いでいる。
プラハの副市長はAFP通信に対し、「酔うためだけに」やって来て短時間しか滞在しない観光客を減らしたいと説明、「もっと文化的で裕福な観光客」に来てもらいたいと語った。
プラハは格安航空ブームの影響もあり、主に英国から飲み歩き目当てで訪れる観光客が過去20年の間に急増した。
ユネスコの世界遺産に登録された旧市街広場やプラハ城、カレル橋などがある歴史地区プラハ1区では、パブ巡り客の騒音に対して住民から苦情が噴出していた。これを受けて13日に禁止が発表された。
地元当局によると、プラハ1区では午後10時から午前6時まで、パブ巡りツアーを禁止する。施行は11月初めごろを予定している。
プラハ1区の区長は夜間のパブ巡り禁止について、男性や女性の騒がしい集団による迷惑行為を減らすことが目的だと説明。そうした集団はやかましすぎて地元住民にもほかの観光客にも迷惑をかけることがあると述べ、「そうした行為は我々が促進したい観光とは相いれない」と強調した。
禁止の対象となるのは代理店が主催する団体のパブ巡りツアーのみ。個人のグループでバーをはしごしたり、遅くまで飲んだりすることが禁止されるわけではない。