1978年の現金強奪で犯罪組織メンバー訴追、映画のモデルにも
(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は23日、米ニューヨークのJFK国際空港で1978年に起きたルフトハンザ航空からの現金強奪など過去の複数の未解決事件に関連して、悪名高い犯罪組織のメンバー5人を訴追したと発表した。ルフトハンザ事件はニューヨークのマフィアの暗躍を描いた映画「グッドフェローズ」(1990年)のストーリーにも使われた。
訴追されたのは首領格のビンセント・アサロ被告(78)や同被告の息子など、犯罪組織「ボナンノ」のメンバー5人。殺人、恐喝、強盗、放火、脅迫の罪に問われている。
1978年の事件ではルフトハンザ航空の倉庫から現金約500万ドルと宝石類100万ドル相当が盗まれた。この被害額は、当時の米国犯罪史上では最高額だった。
被告5人のうち4人は23日に裁判所に出廷し、無罪を主張した。凶悪犯罪であることを理由に保釈金は設定されなかった。残る1人は24日に出廷する。
傍聴席はアサロ被告の一家とFBIなどの捜査員で埋め尽くされた。同被告の弁護士は、これで「グッドフェローズ」の続編ができると冗談を飛ばした。
被告らはこのほかにも1969年の殺人事件や、別の恐喝事件などにかかわった罪に問われている。
当局によると、ルフトハンザ航空強奪事件に関連して少なくとも8人が殺害されたという。