トランプ氏のわいせつ行為に新証言 「20年前にキスされた」
ワシントン(CNN) 米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏から過去にわいせつ行為を受けたという女性たちの申し出が相次ぐなか、別の女性による新たな証言が17日までに浮上した。「20年近く前に無理やりキスされた」というのがその内容だ。
この女性はキャシー・ヘラーさん(63)。ガーディアン紙に本人が語ったところによると、20年近く前の母の日に、トランプ氏が所有するフロリダ州パームビーチのリゾートクラブで同氏と会った。家族との食事中に紹介された際、トランプ氏はヘラーさんの手を取り、動けないように抑え込んで無理やり唇にキスしたという。
これに対してトランプ陣営の報道担当者は「公衆の面前で、しかもトランプ氏のリゾートクラブでそんなことが起きるはずはない。もし事実ならこの20年間、地元で話題になっていたはずだ」と反論。ヘラーさんは民主党の活動家で、こうした人物を担ぎ出すメディアの行為は公益に反するとの見方を示した。
ヘラーさんは今年、民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏の陣営に2700ドル(約28万円)を寄付し、以前にも何度か民主党に献金していた。また本人がガーディアン紙に語ったところによると、ヘラーさんの夫の家族は1年前から同リゾートクラブに対し、死亡した親族らの入会金の返金を請求している。
同紙は一方で、当時ヘラーさんと同じテーブルにいた親族の1人や、1年半前にヘラーさんからこの話を聞いていた友人から裏付けが取れたと報じている。
トランプ氏の女性に対する下品な発言が暴露されてから、計10人近い女性が過去に体を触られたり、キスされたりしたことがあると名乗り出ている。同氏は女性たちの証言を全て否定し、「クリントン氏を勝たせようとたくらむメディアのでたらめだ」と主張している。