米国にアストラゼネカ製ワクチンは現在不要、ファウチ氏
(CNN) ファウチ米大統領首席医療顧問(米国立アレルギー感染症研究所長)は7日、米国は現在、英アストラゼネカ社製の新型コロナウイルスのワクチンを必要としていないとの判断を示した。
CNNの取材に述べた。顧問は「我々は非常に優れた3種類のワクチンを保有し、量も十分だ」などと指摘。米食品医薬品局(FDA)がアストラゼネカのワクチンを非常に優秀と評価したとしても、別の新たなワクチンは不要だと述べた。
アストラゼネカ製のワクチンについては接種者に血栓の症状が報告されたことを受け、一部の欧州諸国が投与や配布を中断。あるいは、一定の年齢以上の住民の接種に限定する措置を講じている。
ただ、血栓との因果関係は明確に解明されていない。
ファウチ顧問は、アストラゼネカがFDAの緊急使用の承認を獲得するかもしれないが、米国内では必要とされていないとし、承認後に使用する計画もないと断定。ただ、同社のワクチンを否定しているわけではなく、「我々は既に十分なワクチンを確保しているからだ」と述べ、モデルナ、ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソンの製品に言及した。
アストラゼネカ製のワクチンについては欧州連合(EU)の専門機関、欧州医薬品庁のエマー・クック長官が先月、「安全かつ効果的なワクチン」との見解を発表。このワクチンを接種するメリットはリスクを上回っているとも述べていた。