「ロシア軍司令官にウクライナ侵攻命令」の情報 米当局が把握
(CNN) ロシア軍にウクライナ侵攻の命令が出されたとの情報を、米当局が把握していることが分かった。米当局者2人と、情報当局の事情に詳しい人物1人が語った。
ロシア軍の戦術司令官と情報工作員に向けた命令とされる。米紙ワシントン・ポストが最初に報じた。
米国はロシアの侵攻準備が最終段階に入ったかどうかを見極めるため、このような命令に注目してきた。
一部の情報筋によると、侵攻の兆候としてはほかに電波妨害や広範に及ぶサイバー攻撃も考えられるが、これらは今のところ確認されていない。同情報筋は、侵攻命令が撤回される可能性や、米国や同盟諸国のかく乱を狙った偽情報である可能性も指摘した。
別の米当局者によると、米国は先週の時点で侵攻命令の情報を入手していた。最近のバイデン大統領やブリンケン国務長官の発言は、この情報に基づいているという。
バイデン氏は18日、ロシアのプーチン大統領が侵攻の決断を下したと発言。ハリス副大統領やブリンケン氏も同様の見方を示している。
ハリス氏はミュンヘン安全保障会議の場で各国首脳らと会談した後、20日に「大統領の言う通り、プーチン氏は決断を下した」と記者団に語り、外交解決への道は「狭まってきている」との見方を示した。
ブリンケン氏は同日、CNNとのインタビューで「プーチン氏が決断を下したとの確信がある」と述べる一方、ぎりぎりまで外交努力を続けると表明した。
オースティン国防長官も19日、訪問先のリトアニアで、ロシアは攻撃態勢に入ったと述べた。
バイデン氏は20日に国家安全保障会議(NSC)を開き、ハリス、ブリンケン、オースティン各氏やサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)らとウクライナ情勢について協議した。