独立記念日にロシア大使館襲撃、逮捕者も ポーランド
(CNN) ポーランドの首都ワルシャワで独立記念日の11日、暴徒がロシア大使館を襲撃し警官隊と衝突する事件が起き、警察は14日までに72人を逮捕した。
この日は第1次世界大戦後の1918年にポーランドが独立を回復したことを記念する祝日。それまでの120年間以上、ポーランドはロシアとプロイセン、オーストリアによって分割統治されていた。
警察によれば、襲撃したのはナショナリスト団体による独立記念日を祝うデモの参加者。ロシア大使館の警備員詰め所に放火したほか、中に乱入しようとした。
また暴徒は警察に対しても石や花火を投げたため、警官12人が負傷して病院で手当を受けたという。逮捕された72人のうち、3人は大使館襲撃にも関与したとされている。
ポーランド政府は深い遺憾の意を表明。同国外務省は「大使館に対するこのような行為は強く非難されるべきであり、独立記念日にふさわしくない」との声明を発表した。
ロシア政府は「フーリガン」が大使館に瓶、石などを投げたとしている。声明で同政府は、適切な警備体制を取らずにデモを許可したポーランド当局を非難した。
またロシア外務省は公式ツイッターで、同政府は在モスクワのポーランド大使を呼び出し、大使館が数時間にわたり封鎖された今回の事件について「ウィーン条約違反に当たる」として抗議文を渡したことを明らかにした。
ワルシャワ警察によれば、独立記念日の警備には3000人が動員されたという。
ロシア国営RIAノーボスチ通信によれば、モスクワでもポーランド大使館に発煙筒や花火を投げ込んだ容疑で3人が逮捕された。ワルシャワでの事件の報復と見られる。