南半球史上最大のサイクロン、フィジーを直撃 1人死亡
インターネットのソーシャルメディアに投稿された画像には、道路が冠水し、家屋の屋根が吹き飛ばされ、ヤシの木がなぎ倒された光景が写っている。
首都スバは直撃を免れたものの、強風や豪雨、停電に見舞われた。西部ナンディでは深刻な水害が起きた。全国に夜間外出禁止令が出され、空の便は全て運航を中止した。
CNNの気象専門家によると、ウィンストンは上陸後にいったん勢力を弱めたものの、エルニーニョ現象で水温の上がった海上を移動しながら再び発達している。23~24日には冷たい海流に到達して収まる見通しだという。
南半球のサイクロンとしてはこれまで、2002年にソロモン諸島を直撃した「ゾーイ」、06年にオーストラリアを襲った「モニカ」がともに風速79メートルと、史上最大の勢力を記録していた。ハリケーンでは昨年10月、メキシコ南西部に上陸したハリケーン「パトリシア」の風速が、観測史上最大の90メートルに達した。