比大統領「麻薬中毒300万人殺したい」、ヒトラーに言及
ローダー議長は、フィリピンの選ばれた指導者が公然と麻薬中毒者の大量殺害を要求したと指摘。「麻薬乱用は深刻な問題であるが、ドゥテルテ大統領の言動は非常に非人道的であり、人間の命へのおぞましいほどの無視をさらけ出した」と非難した。
ドゥテルテ氏は過去20年間のダバオ市長時代に成果を得たとする手法を踏まえ、麻薬犯罪への過酷な取り締まりを公約にして大統領に当選。ただ、人権無視などの物議を醸す発言も再三示し、国際社会から反発も招いていた。大統領就任後、警察に殺害された麻薬常用者は数百人規模、自警団による麻薬犯罪絡みの「処刑」の被害者も数百人規模とされる。
超法規的殺人とも指弾されるドゥテルテ大統領の犯罪対策はオバマ米大統領の批判も呼び、両国関係が悪化する結果ともなっていた。ドゥテルテ氏は同盟国である米国離れの外交姿勢も強め出しており、南シナ海の領有権論争で対立していた中国への接近も示唆、ロシアとの関係強化もにおわせている。