北朝鮮、「弾道ミサイル発射に失敗」 米軍が探知
(CNN) 北朝鮮が15日、弾道ミサイルを発射したものの失敗に終わったことが分かった。米国の戦略軍が探知し、国防総省報道官が声明を発表した。
声明は「弾道ミサイル技術を使った打ち上げの禁止を明記している国連安全保障理事会決議への違反」だとして、強い非難を表明。「米政府は北朝鮮に対し、地域の緊張をさらに高める行動を慎むよう求める」と述べた。
また「この挑発によって、国際社会は制裁の実施などを通し、北朝鮮の違法行為に対抗していく決意をさらに強めるばかりだ」「韓国、日本など同盟国の防衛に向けた我々の決意は固い」と強調した。
国防総省によると、探知されたのは中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられる。米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)によれば、ムスダンの射程は日本や米領グアムに及ぶ。
北朝鮮は今年4月から5月にかけて計4回、ムスダンの発射を試みたがいずれも失敗。6月に実施した2回の実験でも1発目は失敗したが、2発目は400キロ飛行して日本海に落下した。
9月には「ノドン」とみられる中距離弾道ミサイル3発が発射され、いずれも北海道の奥尻島沖に落下した。北朝鮮はこの後さらに核実験を強行している。
一方、韓国は米国との間で「高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)」の国内配備に向けた交渉を進めている。配備は来年末までに完了する見通しだ。