ローマ法王、既婚男性の聖職者任命を検討へ 司祭不足で
ローマ(CNN) ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は11日までに、同教会における司祭の不足に対処するため既婚男性の聖職者就任を前向きに検討する方針を示した。ドイツ紙ツァイトとのインタビューの中で明らかにした。
法王はカトリックの聖職者の不足が同教会にとって大きな問題になっていると指摘したうえで、聖職者就任資格をめぐる規則の改正に前向きな姿勢を示唆。「ビリ・プロバティ(ラテン語で『信頼できる男性』を意味する言葉で、信仰や美徳の面で優れた既婚男性のこと)が選択肢となり得るか検討する必要がある」と述べた。
その場合、既婚男性が例えば遠隔地でどのような役割を担い得るかを明確にする必要が出てくるだろうとも指摘した。
この選択肢が実現すれば、既婚男性を聖職者に任命することが可能になるとみられる。ただ法王によると、既に聖職者となっている独身男性の結婚は認められない見通しだという。
ローマ・カトリック教会は聖書の一部の文言に基づき、聖職者は結婚するべきではないとしている。その背景には、聖職者はキリストの代理として行動するため、キリストと同様に独身でなければならないとの信仰がある。
この教えは歴代法王のヨハネ・パウロ2世とベネディクト16世により改めて確認されていた。