米外交官らへの音響攻撃は約50回 キューバ外相が関与否定
キューバ・ハバナ(CNN) キューバに派遣された米国の外交官やその家族に対して行われたとされる「音響攻撃」について、標的となった21人のうち一部は複数回の攻撃を受けていたとみられることが26日までに分かった。米当局幹部が明らかにした。攻撃の回数は50回近くに上ったという。一方、キューバ外相は、こうした攻撃にキューバ政府が関与しているとの見方を否定した。
こうした出来事は、米外交官やその家族にとってキューバは安全だと考える米政府の評価について疑念を抱かせることになるかもしれない。また、再開した大使館の将来にとっても暗雲を投げかけそうだ。
空っぽのことも多いスーパーマーケットや共産党が支配する政府との敵対関係にもかかわらず、キューバは長年にわたり米国の外交官にとって得難い恩恵を与えていた。安全性だ。
他の多くの国々とは違って、キューバ駐在の大使館職員はテロ攻撃や誘拐、軽犯罪すら、あまり心配することはなかった。キューバ政府の厳しい取り締まりによって、ハバナは世界でも最も安全な街のひとつとなっていた。
しかし、今年に入り、キューバに駐在する外交官に対して、謎の脅威にさらされる可能性があるとの警告がひそかになされるようになった。体調を崩すものが出たほか、長期的な症状を示すものもいた。
調査が行われているが原因は判明していない。米当局者は、何者かがこれまでは少なくとも米国の職員に対しては使われなかった高性能の機器で、キューバ駐在の米外交官を標的にしたと確信しているという。
米国やカナダの情報筋によれば、カナダの外交官も似たような健康上の被害に遭っているという。