旅客機が着陸失敗、乗員乗客47人全員救出 ミクロネシア
(CNN) パプアニューギニアの航空会社、ニューギニア航空の運航するボーイング737型旅客機が28日、乗客乗員47人を乗せてミクロネシア連邦のウェノ島近くの海上に不時着した。島にある空港の滑走路への着陸に失敗したとみられる。
ニューギニア航空の声明によると、不時着した72便は同日、ミクロネシア連邦のチューク諸島に位置するウェノ島の国際空港に着陸する予定だった。しかし滑走路手前の海の上に不時着したという。
同機に乗り合わせていたミクロネシア連邦の地元紙の編集者は、機体が海に飛び込んだ際の状況について、側面に穴が開いて海水が入ってきたと説明。乗客は腰まで水につかり、非常口から機外に出た。
インターネット上に投稿された画像や動画には、複数の小さな漁船が海中に半分沈んだ状態の機体の周りに集まり、脱出した乗客らを安全に運ぶ様子がとらえられている。
現場に駆け付けた緊急救援隊の1人は、不時着した機体から滑走路まで500メートル以上の距離があったとしたうえで、「機体の扉が開くと、誰もが先を争って外へ出ようとした」「乗客全員がおびえ、ショックを受けていた」と述べた。
ニューギニア航空は乗客35人と乗員12人が全員無事に機体から避難したことを確認。乗客らはその後病院で検査を受けたが、重度の負傷者は報告されていない。
同社は不時着当時の状況として「豪雨による大変な悪天候で、視界もよくなかった」との報告を受けていたと述べた。
航空機の安全性や事故のデータを収集する独立系のウェブサイト「JACDEC」も、同機は着陸直前まで通常通りに進んでいたが、突然の悪天候や激しい雨に見舞われたと指摘。滑走路をオーバーランしたのか、滑走路手前に不時着したのかは不明との見方を示していた。