カザフスタン大統領、辞任を発表 30年の政権に幕
(CNN) 中央アジア・カザフスタンのナザルバエフ大統領(78)は19日、全国へのテレビ演説を通じ、大統領を辞任すると発表した。ナザルバエフ氏は、旧ソ連時代から約30年にわたって大統領職に就き、カザフスタンのかじ取りを担ってきた。
ロシア国営タス通信によれば、ナザルバエフ氏は、「国の最高指導者としての役職について今年で30年を迎えた。独立したカザフスタンの最初の大統領になるという最高の栄誉を国民から与えられた」と述べた。
ナザルバエフ氏は、カザフスタンと国境を接するロシアのプーチン大統領ほどの国際的な知名度はないかもしれない。しかし、国内の政界では、プーチン大統領も及ばないほどの強い影響力を維持してきた。
ナザルバエフ氏は、旧ソ連時代にカザフスタンの大統領に就任。ソ連崩壊後もカザフスタンのかじ取りを担ってきた。同国は石油や鉱物といった資源にもめぐまれ、国際的なエネルギー企業や米政界からも注目を集めた。
カザフスタンは旧ソ連から核施設を受け継いだほか、1000発を超える戦略的核爆弾も保有していた。国内には、旧ソ連が初めて核実験を行ったセミパラチンスク核実験場も存在する。