NZ火山噴火、負傷者治療のため皮膚120平方メートル分を発注
(CNN) ニュージーランドのホワイト島で9日に起きた火山噴火に関連して、当局は11日、重いやけどを負った負傷者の治療のために、120平方メートル分の皮膚を発注したことを明らかにした。
ホワイト島の火山が噴火した当時、島内には47人がいた。そのうち8人は死亡が確認され、20人以上は病院に運ばれて重体となっている。行方不明者の捜索は現在も続けられているが、生存は絶望的とみられている。
医療関係者は10日、入院中の27人が全身の30%以上にやけどを負い、多くは気道熱傷のために気道の確保が必要な状態にあると説明した。同国の熱傷専門病棟はどこも満員になっているという。
医療当局者は11日、「今のところ(皮膚の)在庫は確保できているが、皮膚移植の需要に対応するため追加分を緊急に調達する必要がある」「我々の予想では、患者のニーズに対応するためには追加で120万平方センチの皮膚が必要になる」と語った。
人の皮膚の面積は、平均でおよそ1平方メートル~2平方メートル。
皮膚は米国から取り寄せる予定で、隣国オーストラリアの組織バンクからも供給を受けているという。
患者は重度のやけどだけでなく、有毒ガスや化学物質による合併症のために深刻な容体にある。
負傷者の国籍はさまざまで、一部は本国に移送されて治療を受けることになる見通し。
死亡が確認された8人については身元の確認作業が進められており、これまでにオーストラリア人の親子など4人とニュージーランド人ガイド1人の身元が判明している。