パキスタンのカーン首相、コロナ陽性 ワクチン接種の2日後に
パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタン政府は20日、同国のカーン首相(68)と夫人が新型コロナウイルスの陽性診断を受けたと報告した。
同国のスルタン保健相によると、首相は自宅で隔離生活に入った。カーン氏は18日に中国の製薬企業「シノファーム」のワクチン接種を受けたばかりだった。
パキスタンで利用可能なワクチンは現在、シノファーム製だけとなっている。保健省はツイッター上で、首相が最初の投与を受けたのは2日前であり、効果が出るには期間が短すぎ、これは全てのワクチンにも当てはまると説明。
免疫機能の成長には、計2回の投与が必要なワクチンの場合、2回目のワクチン接種から2~3週間要すると主張した。今回のカーン首相の陽性反応を踏まえ、接種を思いとどまらないよう国民に訴えた。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、パキスタン国内の累計感染者数は62万3000人を超え、死者は1万3800人に近い。感染拡大はおおむね封じ込んできたが、ここ数週間は増加に転じていた。
ワクチン接種は今月10日から高齢者を対象に始まったが、一部国民の間にはためらう空気もある。カーン首相が接種を受ける場面はワクチンへの懸念を減じるため放映されてもいた。
カーン首相は以前、クリケットの国際的なスター選手だった。