イラン、米軍が原油の押収図ったと非難 米は否定
(CNN) イランが米海軍が中東オマーン湾でタンカーに積載されたイランの原油の押収を図ったと非難している件で、米国防総省のカービー報道官は3日、イラン側の主張を「全くのでたらめだ」と否定した。
イラン革命防衛軍(IRGC)は、同軍が米軍による原油の押収を止めたと主張した。国営通信はIRGCの発表を引用し、米軍の艦船とヘリコプターがタンカーを追跡して乗っ取ろうとしたが失敗したと伝えた。
イランは米軍がタンカーに乗船し、原油を別のタンカーに移したとしている。その後IRGCの海軍がタンカー上でヘリ輸送による作戦を実施し、同船をイランの領海に進ませたと主張している。
カービー報道官は米海軍はそのような押収行為に及んでいないと否定。この件は10月24日の事案で、米海軍は「イラン軍がオマーン湾の公海上で不法に商船に乗り込み船を拿捕(だほ)する状況を監視していた」としている。第5艦隊はこれに対して2隻の艦船と空中資産に状況を注視するように命じたという。
カービー氏は拿捕をしたのはイランの方だと述べ、「国際法のあからさまな違反で航行の自由や貿易の自由な流れを損なうものだ」との見解を示した。
米当局者によると、米国はこのタンカーや積み荷の出発地などの把握に努めている。