西アフリカのギニアビサウでクーデターか、経済共同体が非難
(CNN) 西アフリカ・ギニアビサウの首都ビサウにある政府庁舎周辺で1日、銃声が聞こえ、クーデターの発生が懸念されている。西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)はクーデターの試みが進行中だと指摘し、平和を呼び掛けた。
ECOWASは声明で「クーデターの試みを非難し、軍にエンバロ大統領や政府関係者の身の安全に対する責任をとらせる」と表明。「軍に兵舎に戻り、共和主義の姿勢を保つよう要請する」と述べた。
先月24日には西アフリカのブルキナファソで軍事クーデターが発生していた。
ギニアビサウの大学関係者はCNNの取材に対し、心配した住民らは屋内にこもって情報を待っている状況で、通りは静まりかえっていると説明した。民家で停電が発生し、一帯は3~4時間にわたって暗闇に包まれているという。
国連のグテーレス事務総長も戦闘の即時停止を要請。1日の声明で「ビサウで激しい戦闘が発生したとの報道に深い懸念を持っている」と述べた。
米オールバニ大学のデービッド・グロブスキー助教(アフリカ学)によると、エンバロ大統領は2020年の就任以来、自身の選挙結果に対する争いを含め、その正統性に対する課題に数多く直面してきた。
1974年にポルトガルから独立して以来、ギニアビサウでは何度か軍事クーデターを発生。こうした紛争で国内のインフラや経済が荒廃し、同国は世界最貧国の一つとなっている。