プーチン大統領は「全く健康」 米CIA長官が病気説を否定
(CNN) 米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は20日、健康不安説が度々流れているロシアのプーチン大統領について、「全くもって健康」との見方を示した。
米コロラド州で開かれたアスペン安全保障フォーラムで、プーチン氏は健康を害しているのか、あるいは不安定なのかと尋ねられたバーンズ氏は「プーチン氏の健康については多くの噂(うわさ)があるが、我々が知る限りプーチン氏は全くもって健康だ」と述べた。
バーンズ氏はこの発言が「CIAの正式な判断」ではないと断った。
最近写真に写ったプーチン氏の顔は明らかにむくんだ様子で、何かの病気の治療を受けているのではないかという臆測を呼んでいる。
ロシア大統領府はこれまで、プーチン氏の病気の噂を否定してきた。ロシアのラブロフ外相は5月、「まともな人間であれば、この人物(プーチン氏)に何らかの病気や不調の兆候を見いださないだろう」とフランスの放送局TF1に語った。
2月にロシアがウクライナに侵攻したとき、米国の政治家や元外交官からはプーチン氏の状態に関する臆測が公然と飛び交った。
また、訪ロしたフランスのマクロン大統領がロシア側による新型コロナウイルス感染症の検査を拒否した後、首脳会談で巨大なテーブルが使われたり、ウクライナ侵攻を正当化するために陰謀論に満ちた演説をしたりと、プーチン氏の一部の行動は奇妙に近いものがあった。
CNNは3月、米当局が「プーチン氏の戦略は、もっと悪いことをするかもしれないという恐怖から、米国と同盟国に自身の望むものを与えるよう仕向けるために、不安定さを演出することかもしれないという可能性を警戒している」と報じた。