デモ参加者16人死亡、野党指導者の有罪判決で暴動 セネガル
(CNN) 西アフリカのセネガルで、野党指導者に対する有罪判決を発端とする暴動が発生し、公共放送RTSによると少なくとも16人が死亡、数百人が逮捕された。
1日の判決言い渡しに抗議するデモ隊と治安部隊の衝突は3日目に入り、デモ参加者が多数負傷している。
元税務調査官のウスマン・ソンコ被告(48)は若者の間で人気が高い野党指導者。強制性交罪では無罪とされたものの、21歳未満の若者に対する不道徳行為の罪で1日に有罪判決を言い渡された。
ソンコ被告は来年の大統領選挙に出馬を予定していたことから、支持者らは政治的動機に基づく判決だと訴えている。
判決言い渡しにあたってソンコ被告は出廷せず、自宅にとどまっているが、いつ逮捕されてもおかしくない状況にある。
自ら出頭すれば、判決を不服として15日以内に控訴できるが、判決が確定した場合、来年の大統領選挙には出馬できなくなる可能性がある。2019年の大統領選挙ではソンコ被告は得票率15%で3位だった。
セネガルの治安当局者は4日のテレビ演説で、未成年や外国人も含めてこれまでに500人以上が逮捕されたことを明らかにした。
内相は1日の記者会見で、偽ニュースの拡散を防ぐため、SNSやメッセージングアプリを制限すると発表。これに対してインターネットの接続状況監視団体「ネットブロックス」は5日、セネガルが「外出禁止令方式のモバイルインターネット遮断」を行っていると伝えた。同国では前日からSNSが制限され、モバイルインターネットサービスが使えなくなっているという。