退任予定のNATOトップの任期延長か、後継候補の調整難航

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北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長/Johanna Geron/Reuters

北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長/Johanna Geron/Reuters

(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)の新たな事務総長の人選問題で加盟31カ国の間で後継候補に関する意見の調整が難航し、ストルテンベルグ事務総長に任期の1年延長を求める可能性が強まってきた。

複数の関係筋が25日までに、CNNに明らかにした。ストルテンベルグ氏は今年後半に任期満了を迎え退任の予定となっていた。

後継候補についてはデンマークのフレデリクセン首相や英国のウォレス国防相ら多数の名前が浮上。ただ、関係筋によると、ウクライナでの戦闘が依然続き集団防衛機構としてのNATOの対応が極めて重要なこの時期に、新事務総長の候補の絞り込みで合意が得られない見通しが強まっているという。

米ホワイトハウスの内部ではNATOでは初の女性事務総長の誕生を求める声も一部あったが、これに同調する総意の取りまとめが難しいことがわかったともいう。

米国は伝統的にNATOの事務総長選では候補者を擁立していない。しかし、有力候補への米国の支持の有無は新たな事務総長の選出を大きく左右する材料ともなっている。

ブリンケン米国務長官によると、バイデン大統領はストルテンベルグ事務総長を「傑出した指導者」として評価しているという。

ストルテンベルグ氏はノルウェー元首相で、2014年から現職を務めている。これまで任期を延長したこともある。

バイデン、ストルテンベルグ両氏は最近、米ホワイトハウス内で会談し、NATOの新たな事務総長問題も取り上げられるとの観測も出ていた。米政権当局者はバイデン氏がストルテンベルグ氏に続投を求めたのかについては説明を避けていた。

ストルテンベルグ事務総長自身は続投の可能性を問う質問に対し、「任期延長を求めるつもりはない」と再三述べていた。

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