フィリピン、南シナ海で漁民３人死亡と発表　「外国船が衝突」

（ＣＮＮ） フィリピン沿岸警備隊は４日、南シナ海のスカボロー礁で「正体不明の商船」が同国の漁船に衝突し、乗組員３人が死亡したと発表した。

沿岸警備隊は衝突した船の種類などを確認中としたうえで、「外国」の船だったと述べた。

漁船側の乗組員の１人が当局に語ったところによると、衝突は２日午前４時２０分ごろに起きた。

乗組員のうち１１人は補助ボートに乗り、死者の遺体とともに３日朝、フィリピン・ルソン島北部に到達した。

フィリピン・パンガシナン州に到着した生存者たち＝３日/Philippine Coast Guard

南シナ海では東南アジアの数カ国と中国が領有権を争っている。

特にスカボロー礁は戦略上の要所で豊かな漁場としても知られ、フィリピンの小舟と中国海警局船の接近が続発している。

２０１６年にはオランダ・ハーグの仲裁裁判所がフィリピン側の主張を認め、中国の南シナ海領有には国際法上の根拠がないとの判決を下したが、フィリピンは中国がこの判決を無視していると非難してきた。