移民乗せた船が転覆、89人死亡 モーリタニア沖
(CNN) アフリカ西部モーリタニア沖で移民を乗せた船が転覆し、少なくとも89人が死亡した。同国国営メディアが4日に報じた。
船は大型の伝統的な漁船で1日に転覆。モーリタニア沿岸警備隊が移民らの遺体を回収した。5歳の女の子を含む9人を救助したと同隊は発表した。
転覆した地点は、同国南西部の都市ンディアゴの沖合約4キロの大西洋上だった。
船はガンビアとセネガルの国境を6日前に出発し、欧州を目指していた。モーリタニア沿岸警備隊が生存者を引用して伝えたところによると、少なくとも170人が乗船していたという。
アフリカ西部からは毎年、数千人の移民が欧州での職を求めて大西洋や地中海での危険な航海に乗り出している。
国際移住機関(IOM)の今年の報告によると、大西洋からの渡航は欧州に到達するまで時間がかかり特に危険とされる。移民らはしばしば洋上で長期にわたり身動きが取れなくなるが、乗っている船はその種の航海に適さず、そうした状況に特化した救助作業も行われていないという。