公の出番減った米コロナ対策専門家、「真実語るため」
(CNN) 米ホワイトハウスで過去に医療班の顧問も務めたジョナサン・ライナー博士は18日までに、米疾病対策センター(CDC)の所長らの公衆衛生専門家がここ数週間、公の舞台から姿を消している背景要因について「真実を語っているためだ」との見解を示した。
CNNとの会見で述べた。同博士はこれら専門家の新型コロナに関する意見や対応策はトランプ政権が望むメッセージとは相反すると指摘。
その上で新型コロナ対策の責任者のペンス副大統領が最近の新聞への寄稿で「政府全体だけでなく米国全体の対応を仕切っている」と述べたことに触れ、「現実はそうではない」と主張。
「仮にそういう務めを副大統領や政権が果たしているなら米国民にお互いを守るための難しい処置を求めるだろう」とも説明。「対人距離の確保やマスク着用を通しての相互防御策を説くだろう」とし、実行するのに難しく、明白に特異な事態であるが、感染の大流行を阻止出来る措置だと強調した。
このところ表舞台から遠ざかっているのは、米ホワイトハウスのバークス新型コロナ対策調整官、米食品医薬品局(FDA)のハーン長官、CDCのレッドフィールド所長に国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長ら。対策の現状について記者会見などで説明する機会が少なくなっている。
ライナー博士は「彼らは医者だし本来、真実を語る」とし、その真実は感染が米国内で依然、極めて活発なことだと指摘。「我々は正常な状態に戻っていないし、国民が取り組むべき困難な事柄があるということだ」と続けた。
ライナー博士はブッシュ(子)大統領時代にホワイトハウスに仕えた。現在はジョージワシントン大学の医学部教授。