第2次大戦に従軍、最後の女性パイロットの一人が死去 101歳
ロンドン(CNN) 女性パイロットの草分け的な存在として知られ、第2次世界大戦で従軍したメリー・エリス氏が死去したことが27日までに分かった。101歳。第2次大戦に参加した存命の女性パイロットとして残り少ない一人だった。
エリス氏は大戦中、英空輸補助部隊(ATA)の一員として戦闘機スピットファイアや爆撃機を前線まで届ける任務に携わった。
英王立空軍(RAF)幹部のスティーブン・ヒリアー氏はツイッターで、エリス氏の死を「大きな損失」と悼み、「RAF100周年のイベントで彼女から、RAFそのものよりも長く生きてきたと誇らしげに伝えられたことをいつまでも心にとどめていく」とつづった。
エリス氏がラジオの宣伝を聞いてATAに入隊したのは1941年。以降の4年間では、航空機およそ1000機に乗って空を飛び回った。その中にはスピットファイア400機や、ウェリントン爆撃機47機も含まれている。
戦後は英イングランド南岸沖のワイト島に居を移し、50年から70年にかけて地元空港の運営に携わった。
エリス氏は生前、戦時の数少ない女性パイロットとして活動した経験に触れ、「大勢の人が近くで私の離陸を見守っていた」と振り返っていた。
4月のインタビューでは、初めてスピットファイアに乗ったときの場面に言及。パラシュート装着を手伝ってくれた男性から「以前に何機こういった航空機を操縦したことがあるのか」と聞かれ、「いえ、これが初めて」と答えたところ、死にそうなほど仰天していたとの思い出を語っていた。
訃報を受けてツイッターでは、航空業界や歴史家などから追悼の声が相次いだ。
RIP Mary Ellis, you have inspired so many women to fly. You will always be remembered, with love and thanks. Blue Skies Thank You. Aetheris Avidi - Eager for the Air pic.twitter.com/mJT6RQKBcn
— Sally B McGlone (@sallyacb275) 2018年7月26日