軍事侵攻批判のロシア活動家にピュリツァー賞、刑務所内から寄稿のコラムで

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ロシアの刑務所に収監中のウラジーミル・カラムルザ氏にピュリツァー賞が贈られた/Jean Pierre JANS/REA/Redux

ロシアの刑務所に収監中のウラジーミル・カラムルザ氏にピュリツァー賞が贈られた/Jean Pierre JANS/REA/Redux

アトランタ(CNN) ロシアの著名な人権活動家で、政権への批判的な姿勢でも知られるウラジーミル・カラムルザ氏が、ピュリツァー賞を受賞した。収監されている刑務所の監房で執筆したコラムが対象作品となった。

カラムルザ氏は、ロシアによるウクライナでの戦争を公に批判したとして25年の禁錮刑に服している。この判決は過酷かつ政治的動機に基づくものだとして、国際社会から広く非難された。

ピュリツァー賞は6日に声明を発表し、カラムルザ氏が米紙ワシントン・ポストに寄稿した「情熱的なコラム」で同賞を受賞したと明らかにした。ロシア国内の刑務所からの寄稿は、本人にとって大きなリスクを伴うものだったという。

また記事の内容については、「プーチン大統領が統治するロシアで反体制側に立つとどうなるか警告する一方、自国に民主主義的な未来が訪れることを強く求めている」と説明した。

カラムルザ氏の妻のエフゲニア氏は同日、ワシントン・ポストの取材に答え、本人が受賞の場に出られない状況に「本当に胸が痛む」と語った。その上でポスト紙に対し感謝を表明。コラムの掲載によって夫の声を確実に届けてくれたと述べた。

カラムルザ氏は2022年4月、CNNとのインタビューでプーチン政権を「殺人者たちの体制」と批判した直後に拘束された。

その後、国家反逆罪やロシア軍に関する誤情報を拡散した罪などで刑事裁判にかけられた。

ロシアは22年2月のウクライナへの全面侵攻以降、軍に対する批判を犯罪としている。裁判所は同氏に禁錮25年の刑を言い渡し、厳重規則の矯正施設に収監されると述べていた。

「ロシア」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]