止まらない中国のアフリカ進出 政治・経済に続いてメディアも
ケニア・ナイロビ(CNN) 中国は長年にわたり、アフリカ大陸の天然資源や成長市場へのアクセスを得るために、大陸全体で、大規模インフラ整備計画のため数十億ドル規模の資金をつぎ込み、低利融資を供与してきた。そして最近では、経済面・政治面での関係強化に加え、メディア関連でも関係を大きく進展させようとしている。
この1月、世界中に支局を展開する巨大国営放送局である中国中央電視台(CCTV)は、北京本部以外では初めてとなる放送センターのハブをケニアの首都ナイロビに開設した。
CCTVの進出は、アフリカ人の心をつかみ、ビジネスの展開をより容易にするための努力の一部だと専門家は見ている。過去数年で中国のアフリカ投資は数倍に膨らみ、中国とアフリカとの貿易額は1660億ドル(約13兆)に達しているとされる。
アフリカの最大の貿易相手国である中国は、過去10年間、アフリカ全土で放送局の機器の更新や記者の教育など、放送インフラ整備のために巨額の投資を静かに続けてきた。
同時に、中国国営の新華社通信が20以上の支局を開設するなど、中国はアフリカのメディア界で存在感を急速に高めてきている。
そして今度、中国は、アフリカ人向けのニュースを供給し、これをアフリカ全土や世界に発信するためにトップクラスのジャーナリストを引き抜くことで、アフリカにおけるメディア戦略をさらに一歩進めようとしている。