中国でのファストフード販売、軒並み鈍化 景気減速受け
ニューヨーク(CNNMoney) ファストフード大手や飲料メーカーがこのほど発表した7~9月期決算で、中国でのファストフードの売り上げの伸びが軒並み鈍化している傾向が鮮明になった。
ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)は、中国の既存店売上高の伸びが、前年同期の19%増から、6%増に低下。米飲料大手コカ・コーラの中国での売上高は2%増にとどまり、前年同期の11%増に比べると大幅に縮小した。
ファストフードの世界最大手マクドナルドは、既存店売上高が9年ぶりの低い伸びとなり、株価は4%以上下げた。中国での売り上げについては公表していないが、アジア太平洋地域で開店から1年以上たった店舗の売り上げは、1.4%の微増にとどまった。
マクドナルドのドン・トンプソン最高経営責任者(CEO)は電話会見で、世界経済が依然として困難な状況にある中で、10~12月期決算についても好転は見込めないとの見通しを示した。
こうした各社の業績低迷は、中国経済の減速傾向に起因するようだ。中国国家統計局が18日に発表した7~9月の国内総生産(GDP)の伸び率は、2009年初め以来の低い水準にとどまった。
アナリストは、アジアに進出している多国籍企業は全般的に、売り上げの鈍化傾向がみられると指摘している。