「サンディ」による経済損失は約4兆円か、災害被害で最大級に
ニューヨーク(CNNMoney) 災害リスク評価に当たる米企業Eqecatは3日までに、米東部地域などを直撃したハリケーン「サンディ」による経済損失が最大で500億ドル(約4兆円)に達する可能性があると報告した。
災害による損失額としては過去最大規模の1つとしている。同社は当初、被害額は100億~200億ドルと計算していたが、その後、300億~500億ドルに上積みした。電力や他のエネルギー源の不足による経済活動の中断が予想以上に長期化したのが原因と説明している。
被害額がさらに膨らむ可能性があるとも述べた。経済損失額のうち保険でカバーされているのは100億~200億ドルとみられる。当初の見積額の50億~100億ドルを上方修正した。
経済調査企業ムーディーズ・アナリティックスはサンディによる経済損失額は499億ドルと設定。個人世帯、ビジネス界や鉄道、道路、上下水道など公共インフラ基盤が被った物的被害を約300億ドルと推定し、残りはビジネス活動の停止による損失額とした。
全体の損失額のうち約60%はニュージャージー州で、15%がニューヨーク市、14%がフィラデルフィア市で生まれた。残りはワシントンの首都圏となっている。
ムーディーズ・アナリティックスは、米南部を2005年に襲った大型ハリケーン「カトリーナ」による経済損失額は計1570億ドルとし、1992年のハリケーン「アンドリュー」は545億ドルと計算。今回のサンディによる被害額は3番目の規模としている。