次のシリコンバレーはアイオワ州に? IT企業が熱視線の理由は
ハイテク企業のデータセンターは大量の電力を消費するため、電力価格は重要なポイントだ。
米ビラノバ大学の研究者によると、米国内の電力使用量のうち、2%あまりをデータセンターが占めるという。また、世界のクラウド企業を1つの国と見なした場合、世界5位の電力消費量になるともいわれている。
グーグルは4月、アイオワ州のデータセンターで利用する全電力を風力発電でまかなうことで、ミッドアメリカン・エネルギーと合意した。
さらに、電力確保には好都合なことに、アイオワ州では輪番停電の恐れはなさそうだ。竜巻はときどき発生するものの、地震やハリケーンに直撃されて、データセンターごと吹き飛ばされる危険は少ない。
また、いわゆる「グーグル効果」もある。アイオワ州では、データセンターを建設する予定の企業に対し税制優遇措置などを施しているが、これは2007年、グーグルがアイオワ州を建設予定地とする計画を発表した折、同社からの提案を受けて法律化されたものだ。