タカタ、期限までにリコール拡大せず エアバッグ問題
香港(CNNMoney) 日本の自動車部品大手タカタ製のエアバッグの不具合を巡り、米政府がリコール(回収・無償修理)の拡大を求めていた問題は、タカタ側が拡大に応じないまま期限が過ぎた。
米高速道路交通安全局(NHTSA)はタカタに対し、これまで高温多湿の地域に限定していたリコールを全米に拡大するよう要請。期限を2日に設定していた。
タカタの報道担当者は「リコールに応じるかどうかは自動車メーカーの判断」との立場を示したうえで、「メーカーがリコールを決めた場合は全面的に協力する」と述べた。
これに対してNHTSAは「タカタには運転者の安全を守る責任がある。責任を果たす道は全米リコール以外にない」と主張し、タカタ側の対応に「失望」を表明した。タカタが要請に従わない場合、最大で3500万ドル(約42億円)の罰金を科される可能性があるとされる。
タカタのエアバッグは、展開時に破裂して金属片が飛び散る恐れがあると指摘されている。消費者団体の自動車安全センター(CAS)によると、これまでに米国内で4人が死亡、9人が重傷を負っている。
米下院では3日、この問題に関する公聴会が開かれ、タカタの幹部が証言することになっている。