中国の富裕層、資産増えれば幸福感減少 多数が海外へ脱出考慮
香港(CNN) 中国の上海に本部がある調査研究所、胡潤研究院は17日、「富裕層の幸福度」調査結果を発表し、総じて金持ちになればなるほど幸福感が減るとの結論を下した。
この種の調査は初めてで、純資産1000万元(約1億4000万円)以上を保有する中国本土の551人を対象に実施。
調査結果によると、中国の平均的富裕層が働く1週間における睡眠時間は1日あたり6.6時間のみ。健康状態に満足しておらず、家族ともっと時間を過ごすことを優先したいと思っているという。
独立型で大富豪に上りつめた女性は独身である傾向が高いともみられる。調査に応じた女性の平均年齢は37歳で、その35%が離婚経験者または独身者だった。同じカテゴリーに入る男性に比べ倍程度の比率となっている。
中国の富裕層の平均年齢は38歳。純資産が1億元以上とする大富豪は40歳となる。
中国の長者番付発表で知られる胡潤研究院が2011年に公表した報告書によると、大富豪の中国人1000人のうち55%が中国を離れる手続きを進めたり、出国を真剣に検討したりしていた。
同報告書の発行責任者は大富豪は安全が保障されないことを感じ取っており、保険を掛けることを求めていると指摘。「彼らは活発に米国やカナダ、オーストラリア、シンガポールで永住許可の獲得を試みている」と説明した。