中国衛星の破片が衝突、ロシアの小型衛星が使用不能に

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太陽に降る「炎の雨」

(CNN) 中国が2007年にミサイル実験で破壊した気象衛星の破片がロシアの小型衛星「BLITZ」と衝突し、BLITZが使用不能となっていたことが10日までに分かった。人工衛星の軌道などを追跡する米民間研究機関CSSIが明らかにした。

CSSIの研究者によると、ロシアの科学者らが2月4日、BLITZの軌道の変化に気付き、CSSIに報告した。変化が起きたとみられる1月22日にBLITZに接近した物体を調べたところ、中国の「風雲1号C」の破片だけが該当した。接近と軌道変化の推定時刻の差が10秒以内であることから、衝突したのはほぼ間違いないという。

BLITZはレーザーを反射するガラス製の球体で、科学実験に使われていたが、軌道や向き、回転速度が変化して使用できなくなった。また、米戦略軍がこの衝突で生じたとみられる破片を観測していることから、本体の一部が欠けていると考えられる。

風雲1号Cは中国が99年に打ち上げた気象衛星。07年に実施された地対空中距離弾道ミサイルの発射実験で破壊された。米当局は当時、この実験で宇宙空間に数百個の破片が散乱したとして、カナダやオーストラリアとともに中国当局に抗議していた。

専門家によると、宇宙空間ではこうした破片などの「スペースデブリ」の衝突が常に起きている。最近では09年、米通信衛星と機能停止済みのロシアの衛星が衝突する事故があった。

衝突を防ぐため、デブリの進路を変える方法などが検討されているものの、結果として破片が増えたり、別の物体と衝突したりする恐れもある。地球に引き寄せて大気圏突入とともに燃焼させることも可能だが、その場合は地上に危険が及ばないよう、海の上空を確実に狙う必要がある。

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